すのこベッドは木の材質が命
すのこベッドは桐などの木の材質によって寝心地が変わる
すのこベッドを選ぶときに多くの方が「デザイン・カラー・サイズ」や「機能」、「ブランド」「価格」などで簡単に選んでしまい、「木の素材」まで指定して時間をかけて選ぶ人はほとんどいません。
家具・インテリアを選ぶとき全般にも言えます。しかし、木の材質や特徴を考えてすのこ材を選ぶことで、長い目でみたときの快適性や安心感が高く、満足度が全然違ってきます。
ご自分の条件にぴったりの木材をお選びいただくことで、ワンランク上の満足感を得られ、お気に入り頂ける事を約束します。
すのこベッドに使われる(桐など)4種類の木材
すのこベッドの材質は様々ですが、大きく分けて4種類があります。
どのすのこベッドも通気性が良く湿気に強い仕様ではありますが、木の種類によってそれぞれの特徴がありますので、ご希望の条件に合わせてお選びください。
当店でも販売させていただいている代表的な製品の木材は、「桐(きり)」「檜(ひのき)」「杉(すぎ)」「パイン材」の4種類です。
早速それぞれの特徴をみていきましょう。
桐すのこベッド
桐は、日本の気候風土にあった木材で、昔から様々な家具に使用されてきました。
岩手県の南部桐、福島県の会津桐などが有名ですが、もともとの原産地は中国と言われています。
最近では国産の桐材は超高級品で、桐製の家具のほとんどが輸入された桐を使用しています。
桐の特徴
桐の特徴は3つあります。
1つ目が「とても軽い」ことです。
日本で取れる木材としてはダントツで一番軽い木が桐です。
とても軽いため、桐ベッドは移動がしやすく、力のない女性でも組み立てが簡単にできるというメリットがあります。
2つ目の特徴が「熱伝導率が低い」こと。
熱伝導率が低いというのは、要するに熱が伝わりづらいということです。
金庫の内部が桐で出来ているのは熱伝導率が低いため。発火する温度はなんと400℃を超えると言われています。
火事になった時に、金庫の外側の金属が高熱で真っ赤になっていても、中の桐は外側が黒こげになっただけで、中の書類や紙幣は無事だった、という話がいたる所に残っています。
熱が伝わりづらいということは、冬は冷たくならず、夏は熱くならないということなので、ベッド材としては断熱効果に優れ、非常に適している木材です。
他の木材と比べて寝たときに木の温度を伝えづらいので、冷え性の方や暑がりの方には桐の方が向いています。
そして3つ目の最大の特徴が「湿気に強い」こと。
湿度が高くなると膨張して湿気の侵入を防ぎ、乾燥すると収縮して通気性を良くします。
吸湿性が高いため、衣類の保管には最適とされる木材で、桐タンスは有名ですね。
桐は自然の調湿機能をもった、健康的なベッド材です。
桐を使ったすのこベッド一覧ヒノキすのこベッド
檜(ひのき)は、高級木材の代表格。
木色が白く、柔らかく加工がしやすい特徴がありますが、強度が高く、緻密で狂いが少なく防腐性や虫に強い性質で、耐朽性に富んでいるため、日本では昔から家の建築材とし最高品質のものとして採用されてきました。
飛鳥時代に建てられたヒノキ造りの法隆寺は世界最古の木造建築物としても有名な話である。
昨今、日本のヒノキ事情として、大径材は枯渇しており、宮殿や寺院の補修・修繕に必要な材を確保が困難な事態となっている。つまりヒノキはそれほど貴重な材と言っても過言ではないでしょう。
福島県より南に九州の屋久島まで分布しているとされています。湿気の多い土壌は好まない為、雪の積もる日本海側にはあまりみられず、主に太平洋側に多く分布する。また、急斜面には定着しにくく、平地を好む。 果実は直径8から12mm程度の球果で、赤褐色に熟します。果実は冬になっても枝葉に残る。
ヒノキの花言葉:不滅・不死
強い芳香を長きにわたり発し続けることもあり、日本ではヒノキ材を用いた「檜風呂」が古くから愛されている。檜風呂に代表されるように、檜は水に強く、「ヒノキチオール」という、リラックス効果のある独特の香りはとても癒されます。
光沢のある白い木肌も人気の理由です。
もちろん湿度に強いため、すのこベッドの材質にはぴったり。
ベッドの材質にこだわりたい方におすすめのベッド材です。
杉すのこベッド
杉は軽くて柔らかく、加工がしやすいのが特徴。
日本で一番多く植林されている、日本を代表する木のため、安価に手に入れることができます。
木目がまっすぐで、空気をたくさん含むため断熱性に優れた杉は、住宅用建築材として広く用いられてきました。
また、細胞と細胞の間にたくさんの水分を含むことができるため、湿気を調整する機能に優れています。
杉は成長が早く、手に入れやすいことから、価格を抑えたい方にはおすすめのベッド材です。
杉を使ったすのこベッド一覧パイン材すのこベッド
パイン材は日本でいうと松にあたります。
その特徴は「柔らかいこと」。
この柔らかさが心地よい肌触りとぬくもりを感じさせてくれます。
もう一つの特徴は「木の香り」です。
その正体は「フィトンチッド」と呼ばれるリラックス効果のある針葉樹特有の香り。パイン材すのこベッドは癒しのベッドと言えます。
パイン材を使ったすのこベッド一覧木材の特徴まとめ
一目で木材の特徴がわかりやすいように木の性質ごとに表にまとめました。
木材からすのこベッドを選ぶときの参考にしてみてください。
桐 | ひのき | 杉 | パイン材 | |
---|---|---|---|---|
湿気対策 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
断熱性 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
軽さ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
長持ち | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
見た目 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
リラックス効果 | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 価格 | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
すのこ ベッド 桐 檜 どっち が いい
天然木の特徴はわかった。結局どの木材がおすすめなのか?「すのこベッドは桐と檜のどっちがいい?」というのが当店でもっともよくいただく質問の一つです。
どの木材も取り扱っているのですから「全部おすすめですよ!」と言いたいところですが、それではお客様にとって当店を選択頂く必要がありません。
ここはプロとしてあえて断言します。
すのこベッドを注文されるなら「湿気対策を重視するなら桐かひのきをお選びください。さらにご予算が許せばひのきがおすすめです」
桐もひのきもすのこの材質としては素晴らしく、人気の素材ですが、すのこベッドは桐よりもひのきをおすすめする理由は、ひのきの方が耐久性が高く、長持ちする天然木だからからです。
世界最古の木造建築物である法隆寺や、2000年の歴史を有する伊勢神宮でひのきが使われているのは偶然ではないのです。
すのこベッドは桐が女性やご年配の方におすすめ
桐は湿気に強く、価格も手ごろなのでどなたにもおすすめできる木材ですが、女性の一人暮らしの方やご年配の方には特におすすめです。
ベッドは重いので、女性が一人で移動させたり、組み立てたりするのは結構大変。
その点、桐は軽くて女性一人でも簡単に組立・移動できるので、一人暮らしの方やご高齢の方でも安心してお買い物いただけます。
掃除のときなど頻繁にベッドの場所を移動させる可能性がある場合も、軽量な桐がおすすめです。
桐を使ったすのこベッド一覧デザイン重視の方
デザイン重視の方は木材はなんでもかまいません。ビビッときたデザインの希望のすのこベッドをお選びください。
柔らかい素材のパイン材は遊び心のあるベッドが多いですよ。
おしゃれなすのこベッド一覧 パイン材を使ったすのこベッド一覧すのこベッド材質のまとめ
木材はすのこベッドを選ぶときのポイントの一つですが、普段木の性質を意識することは少ないので、初めての方はなかなか決めづらいようです。
少しでもすのこベッド選びの参考になればと書き連ねてきましたが、もちろんこの通りに決めなくても全然構いません。
あくまで「あえて断言しろと言われたらこうおすすめする」というだけですので、最後は自分の直感を信じてみてください。