あまり知られていないカビの基礎知識
身近なようでいてよく知られていないカビ。カビについて正しい知識を知ることで、日常生活の湿気対策に役立てましょう。
カビとはいったい何なのか
カビはキノコや酵母と同じ真菌(しんきん)と呼ばれる微生物の一種です。
キノコや酵母も菌類なので、カビの仲間です。
菌類にはいくつか種類がありますが、カビの姿は細い糸状になっていて、糸状菌(しじょうきん)と呼ばれます。
カビの姿は小さすぎて私たちの肉眼では見えません。
では、いつも私たちが目にしているあのカビは何なのでしょうか?
カビの姿
カビは、糸のような「菌糸(きんし)」と、丸い形をした「胞子(ほうし)」から成り立っています。菌糸は枝わかれしながらどんどんと伸びていきます。
胞子は球形や楕円形をしていて、1つ1つの胞子は3~10μm程度の大きさなので、私たちの目では見えません。青カビの胞子なんかは常に空気中に飛んでいたりします。
カビの色は、ほとんどがこの胞子の色です。
胞子はカビの大好きな湿気や栄養分が豊富にある場所に飛んでいき、そこで菌糸を伸ばして繁殖します。
狙いを定めたらそこでたくさんの菌糸が育っていき、集落(コロニー)をつくります。
そこからさらに胞子を出して・・・どんどん増殖する仕組みなのです。
普段私たちが「カビ」と呼んでいるものは、目に見えない小さな菌糸や胞子微生物が集合した姿なんですね。
つまり、カビは目に見えるようになったらかなり増殖している状態ということになります。