専門店がおすすめする「布団のカビ対策」に効果的な3つのアイテム

前回の記事ではカビが生えやすい条件についてご紹介しましたが、今回の記事はそれをふまえた上で最も有効な布団のカビ対策の解説と、おすすめのカビ対策アイテムをご紹介します。
より効果的なカビ対策をするため、前回の記事の「カビが生えやすい3つの条件」については必ず目を通すようにしてください。
「温度」と「栄養源」対策は難しい。「湿度」の対策をすべし
カビの繁殖をできるだけ抑えるためには、カビの3大発生要因である「湿度」と「温度」と「栄養源」に対してそれぞれ対策をする必要があります。
対策の難しい「温度(おんど)」

カビが25℃前後のあたたかい環境が大好きなのは確かですが、では寒さや熱さに弱いかというと、そういうわけでもないのが厄介な所です。
冷蔵庫に入れておいた食材にカビが生えることってありますよね?
0℃~50℃くらいであればカビは元気に活動できるのです。むしろ冷蔵庫の中は大好きな栄養源がたくさんある分、カビにとってはうれしい環境といえます。
布団内部の温度とカビが生えやすい温度は同じ
布団内の温度は私たちが眠っている時間はカビの最も好きな25℃に近い温度に保たれています。温度に対して対策することが難しい理由がここにあります。
「栄養源」を完全に絶つことにも限界がある

カビが生えやすい原因の1つである「栄養源」については、きちんとお風呂に入って身体を清潔にしてから寝たり、寝室の掃除やエアコンのフィルターをこまめに掃除するなど、布団を清潔な状態に保つことである程度対策が可能です。
ただ、どうしても寝ている間に皮脂や髪の毛が落ちたりしますし、忙しくて部屋を清潔に保つ時間がない場合が多いと思います。「栄養源」を完全に絶つこともまた難しく、限界があります。
一番効果的なのは「湿気対策」
カビの3大発生要因「湿度(しつど)」「温度(おんど)」「栄養源」のうち、「湿度(しつど)」の対策をすることが一番簡単で、最も有効なカビ対策です。

梅雨の時期になると布団がカビやすくなるのは空気中の水分量が増えるからです。
湿度60%以上からカビが生えやすくなるのですが、梅雨の時期は部屋の空気自体が既に湿度60%以上となってしまっているケースが多いのです。
室内の湿度が60%以上なら、湿気を吸収しやすい布団の中がどれだけ高い湿度になっているのか想像がつきますね。
最近は気密性の高いマンションも増えていて、気密性の高さゆえ湿気がたまりやすい寝室が増えています。これが余計にカビやすい原因となっています。
湿度の低い冬も、昔は存在しなかった加湿器を使う家庭が最近は多いので油断できません。
湿気対策としては、布団を敷きっぱなしにしないことが一番です。できれば下記の対策を行えば安心です。

効果のある湿気対策の例
- 布団を敷きっぱなしにせず、毎日布団をあげる
- 週に一度は布団を天日干しする
- 寝室に水分を含むものを置かない
- 寝室の換気はこまめに行う
- 布団乾燥機で布団の水分を飛ばす
少ない手間でカビ対策をしたい方へ。おすすめアイテムを3つご紹介!
こまめに布団を干したり、毎日布団の上げ下げができれば問題はありませんが、忙しくてそこまではなかなか・・・という方も多いはず。
そこで少ない手間でカビ対策をしたい方におすすめのアイテムを3つご紹介します。
アイテム1.布団の湿気を逃がす「すのこベッド」

布団のカビ対策最大のポイントは、布団に湿気をため込まないこと。
すのこベッドは、就寝中にかいた汗をすき間の空いているすのこの下から逃がす仕組みになっていて、湿気を布団に溜め込みづらい特徴があります。
すのこ板自体が自然の湿度調整機能のある木材で出来ているケースが多いので、すのこの隙間から湿気を逃がすだけでなく、木材自体も布団の湿気を吸収し、放湿してくれます。
ただし、すのこベッドを利用しているからといって、布団を干さなくて良いわけではないことに注意が必要です。
それでも、フローリングに直接布団を敷いたり普通のベッドを使うことと比べると、はるかに簡単に健康的な睡眠をとることができるようになります。
すのこベッドを選ぶ忙しくて布団が干せない方は布団干し機能がついたすのこベッドを

仕事が忙しくて1週間以上布団を干せない場合は、布団干し機能のついたすのこベッドをおすすめします。
毎日朝起きたら布団をのせたままスノコを折りたたむだけで、気軽に布団を干すことができます。
布団とすのこ板が接している部分には湿気がたまりやすいので、干すときは少しずらしてあげるとより効果的です。
布団干し機能がついたすのこベッド一覧アイテム2.布団の湿気を吸収する「除湿マットレス」
布団から湿気を逃がしてあげるのがすのこベッドなら、布団から湿気を吸収してくれるのが、「除湿シート」です。
除湿シートと布団のセットだけでも良いのですが、フローリングやすのこベッドに薄いシートと敷き布団だけだと、背中がゴツゴツして寝心地があまり良くありません。
よくあるのは、フローリングの上に三つ折りマットレスを敷き、その上に除湿シートを敷き、その上に敷き布団を・・・というパターンです。
しかしこれでは、カビ対策のためのグッズが、「三つ折りマットレス+除湿シート+敷き布団」と、3つも必要になってしまいます。
ただでさえ狭いのに、かさ張るし、収納や管理も大変。これでは「少ない手間で」という目的が果たせません。
そこでおすすめなのが、「マットレス+除湿シート+敷き布団」の3つが1つになった「除湿マットレス」。

アイテム3.丸洗いできる抗菌素材の「カビ・ダニ対策布団」

綿や羊毛がぎっしり詰まった敷き布団はとても気持ちが良いものですが、自然の素材を使っている分、どうしても汚れが蓄積しやすくなります。
かさ張ることから自宅で丸洗いすることも難しいため、布団クリーニングもシーズンが終わってからの1回だけ、というご家庭が多いのでは。
そんな時に活躍するのが、布団自体に抗菌効果や放湿効果・防ダニ効果に優れた素材を使った「カビ・ダニ対策布団」です。
自宅で洗える布団ならいつも清潔!
カビが生えやすい3つの条件のうちの1つ「栄養源」というのは、要するにフケや皮脂、ホコリなどの汚れです。
通常の敷き布団は自宅で洗えないので、ベランダに干すかクリーニングに出すしかないのですが、洗える布団なら、気になる時に自宅で丸洗いすることができます。
余談ですが、よく布団を布団たたきでパンパン叩く光景を見かけますが、あれは埃やダニ退治という意味では逆効果です。かえって健康を害する可能性があるので注意が必要です。

大汗をかいてしまった時や、子どもが汚してしまったときも自宅でサッと洗えてすぐに汚れを落とすことができます。いつも清潔なので、カビも生えづらくなるというわけです。
カビ・ダニ対策布団一覧布団のカビ対策まとめ
カビの三大発生原因「温度(おんど)」「湿度(しつど)」「栄養源」のうち、対策の最も簡単な「湿気対策」をすることが、カビを予防する上で一番の近道です。
布団を頻繁に干したり、布団乾燥機を利用したりすることで湿気対策をすることはできますが、もう少し手間をかけずに布団のカビ対策をしたい場合、この3つのアイテムを是非検討してみてください。
- 1.「すのこベッド」
- 2.「除湿マットレス」
- 3.「カビ・ダニ対策布団」
布団を清潔に保ったり湿気を減らしたりすることは、カビだけでなくダニ対策にもなります。
布団からカビとダニを減らし、健康的で快適な睡眠ライフを手に入れましょう。